ワインの注ぎ方と、グラスに注ぐ量

グラスワイン、どうしていっぱい注いでくれないの?

筆者はワインが大好き!グラスワインを頼んだ時などは、
「ああ!そ、そう、、、もっと、もっとおお!!」
と、お店の方の所作を、いつも固唾をのんで圧力高めに見守っている訳なのですが、どうしてグラスいっぱいに注いでくれないのでしょうか?もしかしたらそんな態度が嫌われたのでしょうか?

でもね、サイゼリヤだったらそんなストレスはありません。グラスは小さいのですが、なみなみと注がれたワインをみているだけでうっとりします。しかも一杯100円!
そう、みんなでサイゼリヤへいこう!思わずそう叫んでしまいたいくらい愛してやみません。

ところで、皆さんもご存知の通りワインが注がれる量はお店によって随分異なります。サイゼリヤ以外のお店は、概ねグラスの半分以下だったような気がします。

なぜ、ワインはケチケチ注ぐのか?
ワインソムリエは意地悪な人しかなれないのだろうか?
だって、ビールでそんなことやったら、二度ときてやるもんか!となりそうです。

そんなワインのどケチな注ぎ方(サイゼリヤ以外)の疑問について、調べてみたいと思います。

ワインボトル1本あたり、何杯のグラスワインを注ぐの?

ワインボトル1本は750mlです。一般的な基準として、ボトル1本からグラス6杯分とることが暗黙のルールとなっています。
1杯あたり125mlですから、日本酒の1合(180ml)より随分少ないですよね。しかし、お店の営業方針によっては、ボトル1本から8杯分もとるお店もあるので要注意。1杯たったの93.75mlになってしまいます。
もちろん安くなればいいのですが、ビールの中ジョッキのサイズが千差万別なのと同じカラクリのような気がします。

したがって、なんだな少ないなぁと思ったら、臆せずボトル1本で何杯とってるのですか?と聞いてみましょう。

ちなみに、「ペアリング」という言葉を聞いたことがあるでしょうか?
お料理に合わせてグラスワインを出してくれるコース料理ですが、この場合はちょっと特別です。お皿の数等に合わせて、最後まで楽しんでいただけるようグラスワインの量がコントロールされていますので、必ずしもこの限りではありません。

ワインはグラスのどこまで注ぐのが正解?

結論から申し上げますと、ワインはなみなみと注いではいけないお酒なのです。まず、ワイングラスの形をよく見てみましょう。丸い風船の頭をカットしたような形です。そうです、風船と同じく、グラスの中に液体ではなく、気体、つまりワインの香りを溜めて留めるための形状なのです。

したがって、ワインの液体は少なめに注ぎ、立ち上がる香りをグラスにいっぱい貯め込むことを優先します。また、一層香りを立たせるために、グラスを回し空気にワインを触れさせます。その為にも、注ぐ量は限定されるのです。

あの、ワイングラスをクルクルするのは意味があったのですね。

それだけに、ワイングラスの形状も、ワインの種類に合わせて使い分けることが大切になります。ワイングラスメーカーとして有名なリーデルのHPを見てみると、ワインの品種別にグラスがたくさん用意されています。

リーデルのブログを読んでみると、ワインを注ぐ量の目安は、
「グラスの最も太い部分より、指一本程度下まで」が目安として書かれていました。

その量が、通常90ml~150mlになるのだそうです。

それにならって、色々と注いでみました。

ちょっと少ないかな。

ちょっと多いようです。

ちょうどいい量でしょうか。
難しいですね。

グラスワインの注ぎ方

ワインボトルを開けたら、まずはテイスティングの為に少量、ワインを注ぎます。これにはテイスティング記事に理由をしっかり書きましたが、ほかにも、抜栓時にうっかり入ってしまったコルクのゴミ等を取り除く意味もあります。

次に、それぞれのグラスへワイン注いでいきます。注ぐ順番はレディファースト、まずは女性から注いでいきましょう。
注ぐ量は、グラスの1/3以上にならないように注意して注ぎます。ワインは舌だけでなく、色合いや滑らかさ、香りなど、目と鼻をフル活用して、美味しく楽しむものです。その為にも、くれぐれも注ぎ過ぎないように注意しましょう。

ワインボトルを持つときには、ラベル(エチケット)を上に向けて持ちます。これは、相手に対してワインの銘柄をきちんと示唆する為です。また、大変デリケートな飲み物なので、注ぐ際は勢いよく注いではいけません。オリが出ているワインなどでは、それがまい上がったりしますので、一定のリズムで静かに注ぎましょう。

そして、グラスは手に持たないこと。注ぐ側も、注がれる側も、ワイングラスに手をかけないように注意しましょう。さらにワインを注いでいる最中は、ワインボトルの口がグラスに触れないよう気を付けます。

ワインの注ぎ足しはしていいの?

お酒のマナーは様々ですが、ワインは一般的には注ぎ足しをします。パーティーで自宅に友人を招いたときなどは、グラスのワインがなくなる前に注ぎ足しましょう。お客様や持て成す相手から「もう、結構です」と知らせがあった時は、それ以上無理に薦めないようにすることも、大切なマナーなので覚えておきましょう。

まとめ

ワインは、なみなみと注いではいけない飲み物だったのですね。もちろん、その時その時の仲間や、環境で、自由に楽しめばよいものではありますが、基本的なルールとして知っておくことが大切ですね。なにより、どうしてもっと注いでくれないの?というストレスから解放されますから。

あ、そうはいっても、サイゼリアのワインは、これからもなみなみと注いでほしいです!