BARBERA D’ALBAにゴルゴーンゾーラパスタ

深い果実味が豊かに感じられるイタリア・ピエモンテ州のバルベーラ・ダルバ。イタリアでも日常的に飲まれるワインとして知られるこの1本に合わせて今日は時間をかけずに、それでいて本格的なイタリアンのような味わいが楽しめるゴルゴンゾーラのパスタを久しぶりにつくることに。実はこのパスタ、かれこれ30年ほども昔、当時は今ほど街でイタリア料理のお店を簡単には見つけられない時代。そんな頃にイタリアンが大好きだった私の母が、当時イタリアから帰国した方のお宅に伺って教えていただいた家庭料理のひとつ。少しクセのあるゴルゴンゾーラチーズが、トマトの酸味と生クリームの柔らかさと合わさることで、なんとも優しく食べやすい味わいとなり、それでいて独特なチーズの旨味が残る大人の味にすっかり虜になってしまったのを今でも鮮明に覚えています。

手早くできるので急にお客さまが我が家に食事に来られるとなった時でも、重宝するレシピなのです。さっとつくったとは思えないほど濃厚なパスタは満足度も高いはず。自宅でお客さまに料理を振る舞うときは、できるだけテーブルから離れずに、会話を楽しみたいもの。このパスタをメインに考えれば、お客さまが来る前に、トマトやチーズを切り分けておくなど簡単な下ごしらえだけ済ませるだけでOK。まずは白ワインに合わせて、グレープフルーツやレモンの果実と水菜を合わせたさっぱりとしたサラダを食べていただいている間に、ちょっとだけ席を外してフライパンに火をつければ、スパゲティの茹で時間だけでできあがり!このゴルゴンゾーラチーズのソースはパスタの種類はスパゲッティでもニョッキでも、ペンネでもよく合うのも便利で繰り返しつくってしまいます。

今ではこのパスタのつくりかたを実家のキッチンで教えてくれた母の年齢をとっくに追い越して、実家からも離れて暮らしているものの、このパスタを口にするとなんだか、ゆるゆると温かな時間が流れていた当時を思い出す味となっています。しっかりした赤ワインにも合うし、冷やした白ワインにも合うのも良いところ。さらにまろやかでクリーミーだからか、チーズの苦手な人でもお子様にも喜ばれます。実際、妹の子どもなんて幼稚園の頃にはもうペロリとひと皿、嬉しそうにたいらげていました。アクセントにイタリアンパセリや水菜を散らすとさらに食べやすく、おすすめです。

ガーリックとバターをたっぷり塗ったバゲットも用意して、スパゲティを食べ終えた後にお皿に残ったソースを残さずすくって味わい尽くしてくださいね。

ゴルゴンゾーラパスタのつくりかた

小見出し:材料(2人分)

  • ミニトマト:10個
  • スパゲッティ(1.8mm太さの乾麺): 180g
  • オリーブオイル:大さじ1
  • 生クリーム:1/2カップ(100ml)
  • ゴルゴンゾーラチーズ:100g
  • 粗挽き黒胡椒:適宜

つくりかた

  1. ミニトマトはヘタを外し、横に2等分する。ゴルゴンゾーラは混ぜやすいように5等分くらいに切り分ける。
  2. 鍋にたっぷりの湯を沸かし、塩(目安として水2リットルに塩大さじ1強)を加え、スパゲッティを袋の表示よりも1~2分短く茹であげる。
  1. フライパンにオリーブオイルを熱し、①のミニトマトを炒める。皮にしわが寄るくらいに火が通ったら、生クリームとゴルゴンゾーラチーズを加える。
  2. 沸騰したら弱火にし、ヘラで混ぜながらチーズを溶かし、②のスパゲッティの水気をきって加える。弱火でソースがしっかりとからむまで和え、火を切る。器に盛り付け、お好みで粗挽き黒胡椒をふっていただく。